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翻訳マネージャーコラム

ネイティブチェックとは何か?

2016年07月08日

今回は、翻訳会社が行うネイティブチェックの目的や内容について解説させていただきます。 ネイティブチェックとは、翻訳した文章がその言語を母国語とする人が読んだ時に、自然な文章になっているかを確認する作業です。

具体的には、日本人翻訳者が外国語に翻訳をするなどの母国語以外の言語への翻訳を行った場合に、その翻訳された言語を母国語とする者がネイティブチェックを担当します。日本語の英訳ですと、イギリス人、アメリカ人、カナダ人翻訳者がネイティブチェックを担当しています。また彼らは、日本語が理解でき、英訳を直接できる者共ですが、日本人が英訳したもののネイティブチェックもいたします。

日本人が日本語から英語に翻訳したものをネイティブチェックするとき、文の形態が大きく変わることがあります。一番顕著なのは、「何をする」という能動体が「何をされる」というような受動態の文体になることです。それは、英語の特徴ともいえます。なぜなら、英語では主語を省くことができないので、主語が明確でない文は、受け身体にして曖昧にするという慣例があるためです。

例えば、「このペンは使いません。」という原文の場合、それが、製品マニュアルのような一般の不特定多数のユーザー向けに出版するために翻訳するとしたら、主語は限定できなくなりますね。このケースだと英訳では、This pen is not used. とします。つまり、和訳にすると「このペンは使われません。」というペンを主語とした受け身の文章へ意訳するのです。ユーザーを「あなた」として、You do not use this pen.というような書き方もありますが、ネイティブにとっては受け身の方が自然なのです。

このようにネイティブチェックでは、自然さを重視するため、日本語の原文の意味を保ちながらも、文体を変えることがしばしばあります。その意味では、外国語に翻訳することを前提にした日本文というものが実はあります。もし、これまで翻訳を何度か依頼したことがあるが、どうも上手く翻訳してもらえないという不満をお持ちの方は、この辺りを気にして原文を修正してみるものも手です。ということで後日、翻訳するのに適した日本語、つまり翻訳会社へ依頼する時に翻訳確度を高めるための原文についてお伝えしたいと思います。

翻訳マネージャー 山形

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