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翻訳マネージャーコラム

映像翻訳・音声翻訳の料金相場

2017年11月01日

映像翻訳・音声翻訳の費用はいくら?

皆さんが「翻訳」と聞いてまず思い浮かべるものはなんでしょうか?
医学書、史書、文学書などの難解な文献や、もしくはビジネスにおける書類の翻訳などでしょう。
翻訳にはIT翻訳や、出版翻訳、映像翻訳、音声翻訳など多岐に渡る分野が存在していますが、恐らく皆さんが真っ先に思い浮かべるのは前者のものになるでしょう。
ですが今回は、後者の映像翻訳・音声翻訳、つまり映画やテレビ番組、DVDやBlue-ray、インターネット上で配信されている動画作品などの映像コンテンツに対して行われる翻訳作業について説明します。

1. 字幕翻訳とは?

映像翻訳・音声翻訳の多くは、外国語の音声を日本語に翻訳することがほとんどです。
その手法は大きく分けると、「字幕翻訳」と「吹き替え翻訳」に分けられます。
では、この二つの方法にはどのような違いがあるのか、確認していきましょう。

「字幕翻訳」とは、音声自体は本来の原語のままにしておき、画面内に翻訳した言語の字幕を表示する映像翻訳の方法です。
字幕翻訳を行う場合には、まず制作会社から送られてきた台本に印を付けていき、一つの画面に対して、そのシーンのセリフのどこまでを字幕として入れられるのかを区切っていきます。
この字幕翻訳の作業を行う上で重要になるのは、台本の中にある全てのセリフを文章として訳す能力ではありません。
それ以上に、画面という制限された空間の中に、そのシーンに必要な情報をどんな順番で、どのようなタイミングで盛り込んでいくかを設定するという、非常に特殊な能力が求められるのです。

全てのセリフの内容を台本に書かれた通りに押し込んでいくのではなく、漢字や平仮名などの表記の仕方を変化させたり、セリフ自体の順番を入れ替えたりと、一目で内容が判別できるように熟考して「字幕版の台本制作」をする必要があると言えるでしょう。

2. 吹き替え翻訳とは?

それに対して「吹き替え翻訳」とは、映像のセリフそのものを翻訳し、音声を日本語版のものに差し替える方法です。
字幕翻訳との大きな違いは、出演者の口の動きや息継ぎなどに合わせてすべてのセリフを日本語に移し替えるために、再度録音し直す作業が必要になることでしょう。
そのためセリフの翻訳担当者は、映像を確認しながら一つ一つのセリフの長さを調節していきます。
そうして仕上がった翻訳原稿の内容を一度クライアントに提出し、ストーリー上で違和感のある箇所に関して修正を重ね、最良の形へと仕上げていくのです。
そしてアフレコ音声が実際の映像にはめ込まれた仮映像をもとに再度修正が必要な箇所の洗い出しが行われ、最終チェックを行います。

この吹き替え翻訳作業では、基本的に原語版の台本や映像を翻訳者が持ち帰り、自宅などでの翻訳作業の後で納品するのが一般的な流れになります。
ですがニュースや報道番組などの放送までにほとんど時間がないような映像に関しては、放送現場のすぐ隣で翻訳作業を進めるようなことも珍しくはないのです。

3. 映像翻訳・音声翻訳の料金目安は?

このような映像翻訳の一般的な納期の目安は、60分ドラマで5日ほど。映画本編なら10日前後はかかることがほとんどです。
文章翻訳と比べると長い期間が設けられることからも、単純に作業工程が多くなっていることが分かると言えるでしょう。
また映像翻訳を依頼することになった場合には、翻訳費用も通常の文章翻訳とは異なります。
文章翻訳の場合には1文字あたりの単価を設定し、元となる原本の文字数に応じて費用が発生しますが、映像翻訳を行う場合には、映像の10分単位で費用が計算されることになります。
ジャンルや翻訳者のスキルなどにも左右されますが、10分あたり5,000円から25,000円の間が依頼時の料金の相場です。
さらに字幕翻訳と吹き替え翻訳でも吹き替え翻訳のほうが掛かる手間が多く、必要になるスキルなども多岐にわたるため、金額もより高く設定されているケースが多いようです。

映像翻訳の世界には文章翻訳には存在しない独自のルールもある上に、場合によっては専門的なスキルが必要不可欠となることもあります。
翻訳そのものに必要な原語の理解力、的確な日本語力だけでなく、使用を避けるべき用語などの放送業界における文化的常識や、最先端の情報を瞬時に取り入れられるようなセンスも求められます。
また放送内容が多岐にわたることもあるため、たとえば最新ファッション特集の翻訳を行うのと同時に医療業界のリポート映像を取り扱うことになったり、各国の働く女性たちの美容についてのマル秘情報なども担当する……というように、さまざまなジャンルの依頼が同時に舞い込んでくることも珍しくありません。
それでも映像翻訳のプロともなれば、「その分野のことはわからないので……」と安易に仕事を断るわけにはいかないものです。
一つ一つの依頼内容に必要な情報を丹念に調査するリサーチ能力と、そこで得た知識を期日内にまとめる文章構成力が必要になると言えるでしょう。

4. 映像作品を翻訳しなければいけないときは・・・

現在では様々なメディアを通じて視聴することのできる洋画や海外ドラマという存在は、私たちの生活に慣れ親しみ、広く浸透しています。
しかし、もし何カ月も待ち、やっと上映されることになった洋画や海外ドラマの翻訳がお粗末なものだったら、観た人はどう思うでしょうか?
ほんの少しの違和感であっても作品全体の評価を落とすことにもなりかねませんから、場合によっては作品そのものが日の目を見ないこともあるでしょう。
元となった作品がどれだけ素晴らしく、海外で称賛を集めていたとしても、それは変わりません。
そのような作品を世に出してしまった企業の信用は、一体どうなってしまうのでしょうか?
たった一度の誤訳でも、企業の未来を左右させてしまうかもしれない……それが映像翻訳という仕事です。
映像作品の「翻訳版」を成功させるためには、最善策はやはりプロの「翻訳会社」に依頼をすることをお薦めします。
もちろん、国内で作られた作品を海外に展開する場合も同様です。
輸入する場合も、輸出を行う場合も、映像作品に関する翻訳の必要に迫られた場合には、ぜひ翻訳会社にご相談ください。

お見積もりは無料です。お気軽に翻訳会社JOHOまでお問い合わせください。

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