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翻訳マネージャーコラム

海外にもお年玉はあるの?

2022年01月20日

お年玉は日本だけ?

お正月といえば、子供たちに喜ばれるものはお年玉ですね。子どもの頃、親戚が集まるお正月に、お年玉がもらえることを楽しみにしていた人も多いでしょう。

お年玉のような、新年に子供たちにお金をあげる風習は、実は海外にもあります。今回のコラムでは、お年玉のような風習のある国々と、それぞれの特徴をご紹介します。

お年玉はもともと「お餅」だった!

海外のお年玉事情に移る前に、まずは、日本のお年玉の由来や起源を調べてみました。

日本文化の多くが中国から伝来しているように、お年玉文化も中国が発祥の地です。中国で始まったこの文化が、徐々に日本を含むアジア圏に浸透していきました。

日本では明治頃からお年玉の風習が始まりましたが、最初はお金ではなく「お餅」でした。

もともとお正月とは「年神様」を家に迎える行事。年神様が家に入るとその魂がお餅に宿ります。それが「年魂」となり、それを家長が子供たちに「御年魂」→「お年玉」として分け与える風習が始まったのです。

昭和30年代後半から、お餅に代わってお金が主流となっていきました。

お年玉をあげる国は日本のほかにある?

アメリカやオーストラリアなどのキリスト教圏には、お正月を祝う習慣自体がないため、お年玉のような慣習もありません。キリスト教圏ではクリスマスを盛大に祝うので、新年は家族と集まることなく、いたって普通に過ごすのが主流です。

日本のようにお正月に子供たちにお金をあげる風習は、アジア諸国に多く見られます。国ごとの特徴をご紹介します。

中国、台湾、香港

中国や台湾、香港では、結婚式、誕生日、出産のお祝い、旧正月のお祝いなどのおめでたい行事の際に、赤いポチ袋にお金を入れてギフトを渡す慣習があります。この赤いポチ袋のことを中国語で「紅包」(ホンバオ)といいます。

北京語を話す中国や台湾では、お年玉のことを「压岁钱」(ヤースイチェン)と呼び、広東語を話す香港では、お年玉のことを「利是」(ライシー)と呼びます。

旧正月とは、旧暦のお正月のこと。日付は毎年異なります。2022年の場合、2月1日が旧正月とされています。

日本と異なる点はほかにもあります。中国文化では、子どもだけでなく大人にもお年玉を渡すことがあるのです。たとえば、社会人の子どもから親に、社長から従業員へという場合です。

また、親戚が集まる旧正月には、大人が子どもにお年玉を渡すのが通例ですが、成人していても独身であれば何歳でももらえる、という決まりがあるのが面白いところ。独身者としてはいつまでもお年玉をもらえて嬉しいような、結婚をしなさいと言われているような、複雑な心境ですね。

ベトナム

ベトナムは、中国の影響を強く受けているため、中国に似たお年玉文化を持っています。ベトナムでは「テト」と呼ばれる旧正月に、赤いポチ袋にお金を入れてお年玉を渡します。

このお年玉のことをベトナム北部では「Mừng tuổi(ムントゥオイ)」、南部では「Lì xì(リーシー)」と呼んでいます。

中国同様、社長が従業員にお金を渡すという、大人から大人へのお年玉もよく見られます。

韓国

韓国では、1月1日のお正月よりも旧正月を盛大にお祝いする傾向にあり、お年玉も旧正月に渡します。韓国のお年玉は、「새뱃돈」(セベットン)と呼ばれています。

韓国では、お金をポチ袋などに入れずにそのまま相手に渡すのが一般的です。袋に入れる人もいますが、入れないのが主流とのこと。

また、韓国でも一般的にお年玉は子どもに対して大人があげるものですが、成人した子どもに親からお年玉を渡すこともあります。しかしその逆はありません。たとえ親よりも子どもの収入の方が多くても、「お年玉は目上の人から渡すもの」という考え方が根強いためです。

翻訳はプロの翻訳会社へ

今回の翻訳コラムでは、世界のお年玉のような風習をご紹介しました。中国のお年玉文化がアジア諸国に広まり、それぞれの国で独自の文化として根付いていきました。1月1日ではなく、旧正月にお年玉をあげる地域が多いことも興味深いですね。

このように、国々の文化や風習の違いが文章に与える影響は軽視できません。各国の文化や風習に関する文章の翻訳は、言語能力および文化的背景に長けた翻訳者が在籍するプロの翻訳会社への依頼がおすすめです。JOHOには、各国の言語と文化的背景に精通した翻訳者が多く在籍しています。文化的背景を踏まえた翻訳をご希望であれば、ぜひ一度JOHOにご相談ください。

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