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翻訳マネージャーコラム

今はやりの翻訳機と人が行う翻訳の決定的な違い

2018年06月04日

今はやりの翻訳機とは

海外旅行に行く人も数十年前と比べて比較的多くなり、また日本を訪れる外国人観光客の数も大幅に増えました。昔は町で外国人を見かけることすら珍しかったにも関わらず、今日、レストランやカフェなど観光地以外でも外国人を見かけることは日常となりました。しかし、急激に外国人とのやり取りの場が増えましたが、日本人の外国語でのコミュニケーション能力は残念ながらまだ追いついておりません。レストランでの注文であっても英語を中心とする外国語での意思疎通が困難だというケースは珍しいものではありません。このような海外旅行などにおける外国語での日常会話で意思疎通が図れないという問題を解決してくれる翻訳機の人気が高まっています。翻訳機は伝えたい内容を自分の言語で入力すると、コミュニケーションを取りたい言語に翻訳してくれる機械です。対応言語は英語や中国語などのメジャーな言語が中心です。翻訳機の操作は簡単で、話したい言語(例えば英語)を設定し、翻訳機に日本語で話しかけます。すると、機械が英語に翻訳し音声化します。そして聞き手が英語で返事をするとそれが日本語に訳されます。お互いがお互いの言語を一切知らなくても、翻訳機を使えば誰とでも会話ができるという画期的な機械で、実際に外国語がわからない人が海外旅行に行った際、現地の人との交流に役立ったとの声もたくさん上がっています。翻訳の方式はオフラインで使用できるものから、インターネットの接続下で入力した言語をクラウドで処理し翻訳された文を提供するものがあります。オフラインのものは精度が落ちるという欠点が目立つ一方で、インターネット接続のものは精度が高いけれどもwifiが必要などのマイナス点があります。一文レベルで対応しているものから、長文まで処理できるものまで、性能は多岐にわたります。

ポケトーク

翻訳機の中で特に注目と人気が集まっているのがポケトークです。従来の翻訳機と比べ画期的に利便性が上がっていると評価されています。メジャー言語の英語、中国語、スペイン語、フランス語に留まることなく、マイナー言語を含む63言語に対応しています。2言語を設定することにより、双方向に翻訳し、対話を可能にします。 オフラインの翻訳機では不可能であるクラウドでの高速処理により翻訳が行われることと、常に最新のエンジンが適用されていることにより、従来の翻訳機よりも翻訳の精度が高いのが特徴です。専用グローバルSIMを購入すると、wifiに繋がらない状況下でも使用できるのが大きな武器で、世界79の国と地域に対応しています。高度な翻訳のためにはwifi環境が必要であり、ネット環境の整わない場所での翻訳が困難であるという問題点を完璧にカバーしています。また、利用者として嬉しいのが月額料金だけで世界の対応地域で使用でき、追加の通信費が一切かかりません。もちろんwifiに繋げての使用も可能です。 ポケトークの他の特徴として挙げられるのは、連続使用した場合でも6時間バッテリーが持ち、旅行程度であれば充電の心配がいりません。また待機モードから起動への切り替えも早く、必要な時に瞬時に翻訳機を使用できます。その他にも、ノイズキャンセル機能が搭載されているので、多くの人で賑わう観光地でも人の声を認識し、翻訳が可能です。そしてダイナミックスピーカーも内蔵されているので、周りの喧騒にも邪魔されずコミュニケーションが取れます。

翻訳機による翻訳の弱点

AIが搭載され、深層学習機能まで適用された翻訳機による翻訳の精度の高まりは留まるところを知りません。前述したポケトークによる翻訳も、従来の翻訳機に比べて不自然さが格段に減っていて、まず「言っていることが全くわからない」という問題が改善されています。ただし、万能に見えるポケトークにもやはり欠点があります。例えば、たとえ長文の対応が可能であっても、美術館や寺社などでの専門的な説明文であれば精度が落ちるということです。また、ポケトークの画面が小さいことから、翻訳された文章を読むことも困難です。もちろん音声化されるので読み上げられた文を一度で聞き取れれば問題ないのでしょうが、長文かつ複雑な内容であればそれも難しいでしょう。さらに、対話時の醍醐味である冗談や文脈から得られる微妙なニュアンスまでは翻訳に反映されません。

人間の翻訳との決定的な違い

翻訳機はあくまで、ある程度予測される言語のやり取りのみ翻訳できると考えるべきでしょう。もちろん60もの言語に対応し、高速に処理することなど人間には不可能です。つまり翻訳機は旅先での会話や想定内のビジネスのやり取りであれば問題なく翻訳ができるうえ効率的です。 一方、商談中や会議中におけるちょっとウィットにとんだ冗談や戦略的な言葉遣いまで状況に合った翻訳ができるのは人間のみです。文意から読み取る繊細な話し手や書き手の感情、意図する事、ある映画から引用した例え話の翻訳などは機械には到底できないものと考えられます。緻密で人間味あふれる翻訳ができないため、翻訳機の研究者さえも、翻訳機が通訳者や翻訳者の仕事を奪うことはあり得ないと述べています。 旅先や、想定内のやり取りがされるビジネスの場面でなく、ビジネス交渉の場面や複雑かつ専門的な文書の翻訳は、言語知識、背景知識、そして用途に応じての翻訳に長けているプロがいる翻訳会社に依頼しましょう。人と人の間で交わされるコミュニケーション、ぜひ人による翻訳を介していただきたいと思います。

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