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翻訳マネージャーコラム

英語翻訳では専門的な分野ほど単語を使い分ける

2017年06月28日

英語翻訳では専門的な分野ほど単語を使い分ける

英語の翻訳には様々な種類があります。
医療翻訳、特許翻訳、金融翻訳、IT翻訳、技術翻訳、小説翻訳、映像翻訳など、その翻訳の細かい区分けは多岐に渡ります。ひとくちに翻訳といっても、その分野によって単語を使い分けたりしなければいけません。
それは、英語という言語は、単語が違うだけで、全く意味の異なってしまう文章になってしまう特性を持っているためです。
また、各翻訳には専門用語への深い造詣がなければ、正確な翻訳は難しいのです。

1. 表音文字・表意文字・・・日本語と英語の大きな違い

英語の翻訳にあたって、単語を使い分けなければならないことを考えると、それだけでハードルが上がってしまうように感じるでしょう。
しかし、思い返してみてください。日本人が日本語を使うときでも、その場面に合わせて言葉を使い分けるはずです。
たとえば、「教えてください」ではなく「ご教授ください」「ご指導ご鞭撻ください」などといったように、言い回しを相手によって、または場面によって変えます。
それと同じことが英語翻訳にも言えます。

ひとつ例を挙げましょう。英語の手紙では、結びの言葉で「Best regards,」や「regards,」という言葉を使います。
これが“砕けた感じ”になると「Best,」になります。逆に緊張感があるものになると「Sincerely,」に、もっとフォーマルになると「Faithfully yours,」になるのです。
これが外交的な重要文書だとしたら、専門的には「Sincerely」を使う必要があります。

こうした「使い分け」を理解するためには、英語と日本語の大きな違いを考えなければなりません。
英語はアルファベット26文字を入れ替えて単語を形成する「表音文字」であり、日本語は漢字などを代表例とする「表意文字」であるという点です。
漢字は漢字を形成するパーツに意味を感じ取ることができます。漢字を形成するパーツの中に「山」の字が入っていれば、山に関わりのある言葉だと感じるでしょう。
「氵」であれば水に関するものだとわかりますし、「にすい」は氷より変形したパーツのため、寒いもの、冷たいものだと文字から連想できます。
対して英語は、26文字の表音文字を無数に組み合わせて意味を成すため、スペルに間違いがあったり、使う単語が違ったりするだけで、意味が全く変わってしまいます。

特に、動詞は英語にとって生命線です。 動詞だけで時系列、意図などまで、表現が可能なほど。英語翻訳では、この動詞の翻訳が本当に難しいのです。

2. 会社・ビジネスの分野はWeb翻訳だと物足りない?

会社で使っているビジネス英語はどうでしょうか。

「James Bond’s first suit in From Russia With Love is the standard conservative navy suit: a sharp English cut by Anthony Sinclair paired with conservative details. The suit is made from a navy cloth in what’s probably a medium-weight worsted flannel. Worsted flannel has the nap of the more traditional woolen flannel but is made from worsted yarns. It’s harder-wearing than woolen flannel, and the weave can be seen under the nap. It’s not a particularly fun suit, but it’s the perfect suit to wear to the office when the weather is cool.」

007の服装についてまとめたサイト『The suit of James Bond』より

とある翻訳サイトを使って、この英文を翻訳した結果は以下のとおりです。

「ロシアより愛をこめてのジェームズ・ボンドの最初のスーツは、標準的な控え目なネイビー・スーツです: アンソニー・シンクレアによる急激なイギリスのカットは、地味な詳細と対になりました。 スーツは、多分中間の重さウーステッド・フランネルであるだろうことで、ネイビー布から作られます。 ウーステッド・フランネルはより伝統的なウールのフランネルの居眠りをとるが、ウーステッド糸から作られます。 それはウールのフランネルより激しく疲れます、そして、織りは居眠り中で見られることができます。 それは特に楽しいスーツでありません、しかし、天気が涼しいとき、それはオフィスに着ていく完璧な一揃いです。」

この文章だと、「激しく疲れます」や「居眠り中」などから、機械翻訳では動詞や慣用句、専門用語の内容を理解することが難しい、ということがわかります。
ビジネスシーンにおいて、会社の重要な書類に関わってくるものだとWeb翻訳を使うのはいささか不安が残ります。単語の使い分けは、さらに難しいものとなるでしょう。

3. 難しい単語の使い分け・法律関係ではどうなの?

法律関係は、その後の金銭トラブルなど、大きなトラブルに直結する可能性が高い分野。法律専門の翻訳家もいるほどです。
また、法律に限らず翻訳者というのは、もともとその業界に携わっていた経験もある方が翻訳家に転身したケースが多く、長年業界に携わっていた人であればあるほど、信頼感は高まります。
ましてや、法律は数年経つと改定されていくケースが多いため、経験のない人がその情報を追いつつ翻訳を自分で行うというのは、どうしても無理が生じます。
法律にも詳しく、かつ英語にも堪能である人が法律関係の翻訳に携わらなければ、大変な事態に陥ってしまうことでしょう。
特にこれから東京オリンピックなどで国内の外国人雇用の傾向が強まるであろう日本において、法律関係の翻訳という分野は需要が高まるはずです。
当然2020年までには、様々な法律が変わっていくことでしょう。この大きな変化に柔軟に対応できる人材にこそ、法律分野の翻訳に携わってほしいものです。

例を出すと、

business method patent ビジネス手法特許
business model patent ビジネスモデル特許
BMP ビジネスモデル特許

「ビジネス手法」と「ビジネスモデル」では意味が若干変わりますから、ここでメソッド(method)とモデル(model)を間違えて使うと、大変な誤解が生じかねません。

この例をとってみると、BMPなどの略語にも反応しなければならないなど、専門翻訳の難しさが表われています。

4. やはり専門翻訳は翻訳会社にご相談ください

専門的な内容であればあるほど、翻訳サイトに頼るのも限界があります。かといって、忙しい社会人が辞書を片手に翻訳しながらビジネスを進めていくのも、時間的に厳しいでしょう。
正確性とスピードを同時に求めるのであれば、ぜひプロの翻訳者にご相談ください。
法律関係などのデリケートな問題は、その道のプロにお願いすることで、きめ細かい対応ができます。
重要な専門分野の翻訳は、プロの翻訳会社であれば、その場面に応じた単語を見つけ出し、ネイティブな表現に整えますので、ご安心ください。

お見積もりは無料です。お気軽に翻訳会社JOHOまでお問い合わせください。

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