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翻訳マネージャーコラム

専門翻訳で一番難しいのは?

2021年09月22日

一番難しい翻訳分野は?

翻訳と一言でいっても、その分野は多岐にわたります。主な専門分野に、法律・契約書、特許、工業、IT、マーケティング、不動産、医学、教育、金融、映像、観光、公的文書、ビジネス、文芸があります。その中でも翻訳者にとって、もっとも難しい分野とはどの専門分野なのでしょうか。

「難しい」というのは主観的意見ですので、人によって異なる部分は大きいとはいえ、今回は、多くの翻訳者が難しいと思う分野とその理由をまとめてみたいと思います。

難しい専門分野3選

医療翻訳

1つ目は、医療分野です。メディカル翻訳には、医学論文や学会資料、医療機器の取り扱い説明書、治験に関する文書、新医薬品の申請書類、医薬品の説明資料、医学記事、副作用報告書などが含まれます。医学や薬学に関する内容の翻訳は、人の命に直接関わるため、翻訳にも精度の高さが求められます。医学の知識、化学や生物学への深い知識が必用なことも多いため、対応できる翻訳者も限られています。ただ、医療機器マニュアルと治験に関しては、やり方を覚えれば、取り組みやすい分野であるといわれています。

考古学分野の翻訳

2つ目は、考古学分野の翻訳です。考古学は、その専門性の高さから、対応できる翻訳者が限られています。また、考古学を理解するには、幅広い歴史の知識や文化に精通していることも求められます。考古学の論文を翻訳するにあたって、多くの調べものが必要となり、膨大な時間がかかってしまうことも、難易度が高い分野である理由の一つです。

文芸翻訳

医学系や歴史系の論文は取り扱う内容が難しいとはいえ、もっとも難しく時間のかかる領域は、文芸翻訳や文科系の論文・記事なのではないかという人が多いです。サイエンス分野は、文章が簡明で論理的なのに対し、文芸分野はセンスが問われる部分が大きい点が翻訳者を悩ませる一因だと思います。

文芸翻訳には、小説や絵本、詩、戯曲などがあります。このような文学作品を和訳するにあたって重要なのは、もちろん原文の外国語力と、それ以上に日本語の表現力です。翻訳とは、ただ意味が伝われば良いのではなく、文章の持つ雰囲気やリズムといった非言語的な側面もできる限り原文に近づけようとする作業なのです。

特に難しいのは、オノマトペやジョーク、言葉遊び、掛け言葉、韻といったリズムのある文章を、別の言語に置き換えることです。また、原文の言語が使われる土地ならではの慣習を、別の言語に訳すというのも、非常に難儀な作業です。

もちろん、言語が違うと、翻訳で失われるものは出てくることはある程度仕方がありません。たとえば、ひらがなで書いてある歌の歌詞を英語にすると、まず、視覚的な柔らかさが失われてしまいます。それは仕方ないとして、その歌詞の雰囲気にできるだけ即した英訳にしたいというのが翻訳者の目指すところでしょう。そこで言葉選びのセンスが問われてくるのです。原文のニュアンスをできるだけそのまま別言語に訳したい、それがすべての翻訳者が目標とするところであり、腕の見せ所でもあります。

文芸翻訳では、訳の正確さとともに、磨くのが難しいとされるセンスの部分が求められる、そういった意味ではもっとも難しい翻訳分野といえるのではないでしょうか。

翻訳はプロの翻訳会社へ

今回の翻訳コラムでは、さまざまな専門分野の中で、翻訳するのに一番難しい分野について考察をまとめました。医療、考古学、文芸翻訳という3つの分野をリストしましたが、どんな分野であれ、笑いを取るジョークや冗談を訳すのがもっとも難しいのではないかという人も多いです。

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