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翻訳マネージャーコラム

11月は9番目の月?言語による月の数え方

2020年11月20日

言語によって月の数え方は異なる?

10月を意味する「October」という月名を見て、「どうして10月なのに、8を意味するOctという文字列なのだろう?」と疑問に思ったことはありますか?実は英語の月名は古代ローマのこよみに由来していることから、月名が現在の月の数え方と異なります。

現在では、日本語でも英語でも1年の始まりは「1月」ですし、言語によって月の数え方が異なるということはありません。しかし、古代ローマ時代にさかのぼってみると、月の数え方が異なること、そしてそのこよみが現在の月名に残っていることが分かります。今回の翻訳コラムでは、英語とスペイン語の月名と月の数え方を紹介します。

英語

英語の月名は、「古代ローマのこよみ」に由来しています。英語を学習する際に、「9月は、September」「10月は、October」……など、何も考えずに暗記していたという人が大半だと思いますので、これらの月名が古代ローマのこよみに由来していることを知っているという人は少ないかもしれません。

もちろん現代では、日本と同様に1月を1年の始まりとした12ヶ月で月を数えますが、古代ローマ時代の「ロムルス歴」では、1年は3月から始まり、合計10ヶ月と考えられていました。1月と2月は冬の期間とし、1年に含まれていませんでした。

・3月 March→Martius 
・4月 April→Aprilis
・5月 May→Maius
・6月 June→Lunius
・7月 July→Quintilis
・8月 August →Sextilis
・9月 September→September
・10月 October→October
・11月 November→November
・12月 December→December

左側が現在の英語の月名で、右側が古代ローマで使われていた月名です。これらの月名は、一見何の意味も成さないように見えますが、実は3月〜6月は軍神や女神などに由来した名称となっています。そして、7月〜12月の月名に関しては、古代ローマでの月の数え方がそのまま月名として使用されています。

・7月 Quintilis(5番目の月)
・8月 Sextilis(6番目の月)
・9月 September(7番目の月)
・10月 October (8番目の月)
・11月 November(9番目の月)
・12月 December(10番目の月)

分かりやすいように、8番目の月「October」を例にとって考えてみましょう。英語には、「Prefix(プレフィックス)」と呼ばれる接頭辞が存在します。プレフィックスとは、文字列の先頭に付けられる特定の文字のことで、たとえば「Unfortunate(不幸)」の先頭についている「un」には否定の意味が含まれています。8番目の月という意味を持つ「October」のプレックスである「Oct」は「8」を意味しています。足が8本のタコは英語で「Octopus」、八角形は英語で「Octagon」……と、どれも先頭に「8」を意味する「Oct」が付いていますよね。

そして、後に導入された「ヌマ歴」により1年に1月(Ianuarius)の2月(Februarius)が追加され、現在と同じ方法で月を数えるようになりました。しかし、英語の月の名称には、ローマ時代の月の数え方がそのまま残っています。

スペイン語

スペイン語の月名は、ローマ神話の神やラテン語に由来しています。英語と異なり、7月と8月にはラテン語の名前が用いられていますが、9月以降は英語の月名と似ているのが分かっていただけると思います。

・1月 Enero(古代ローマの神)
・2月 Febrero(月の神)
・3月 Marzo(軍神)
・4月 Abril(1年の始まりを表す)
・5月 mayo(豊穣の女神)
・6月 Junio(最高神の妻)
・7月 Julio(ユリウス・カエサル)
・8月 Agosto(ローマ皇帝)
・9月 Septiembre(7番目の月)
・10月 Octubre(8番目の月)
・11月 Noviembre(9番目の月)
・12月 Diciembre(10番目の月)

7月と8月は、もともと英語のように「〇番目の月」という名称が用いられていましたが、例えば8月は初代ローマ皇帝の誕生月であったことから、自らの名前に改名させたとされています。

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今回の翻訳コラムでは、英語とスペイン語を例にあげて、月名と月の数え方について考えてみました。英語やスペイン語の月名は、古代ローマ時代の月の数え方に大きな影響を受けていることが分かっていただけたと思います。

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