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中国語翻訳のコラム

台湾の繫体字と香港の繫体字

2021年03月20日

中国語の簡体字と繁体字の違い

世界最大の話者人口を誇る中国語。しかし、一口に中国語と言っても実際には「簡体字(Simple Chinese)」と「繁体字(Traditional Chinese)」の2種類の字体が存在します。繁体字は古くから使用されていた字体で、簡単に言うと、画数が多い“伝統的な字体”のこと。その反対に、簡体字は“新字体”とも呼ばれ、伝統的な繁体字を簡素化した字体のことです。古くは、「繁体字」のみが使用されていましたが、1950年に漢字簡略化法案が設立されたことにより、「簡体字」が広く普及したのです。現在では、中国本土で北京語・簡体字が標準語とされていることから、中国語翻訳と言えば「簡体字への翻訳」を指すことが主流となっています。

とはいえ、実際には、これら2種類の字体は国や地域によって使い分けられています。中華人民共和国、シンガポール、マレーシアでは「簡体字」、そして台湾、香港、マカオでは「繁体字」が使われます。このように、同じ中国語でも国や地域によって使われる字体が異なります。繁体字の中国語はまだ統一がされていないため、国や地域によって単語や漢字の用法、言い回しが異なることがあります。また、中国と台湾では北京語、そして香港では広東語を話すことからも、言葉に違いがあることを把握しておく必要もあります。

そのため、中国語の翻訳を依頼する際には、文章を届けたい国や地域を明確にし、その地域で使われている字体へと翻訳しなければなりません。今回の翻訳コラムでは、台湾と香港の「繁体字」について深掘りしていきます。

台湾と香港の繁体字

まず、上記にて香港と台湾では「繁体字」が使用されているということをお伝えしました。これを聞くと、台湾と香港では同じ字体が使われているから、香港と台湾向けのホームページや文書は中国語の「繁体字」で対応できるだろうと思うかもしれません。しかし、台湾と香港では、字体や漢字の用法に違いが存在します。

とはいえ、実際には台湾と香港の2カ国に対応している企業のホームページは少数派で、香港向けのページのみ公開するケースが多く見られます。その理由は、繁体字の中には台湾と香港の両国で共通して使われているものが大多数を占めているからです。ここでは、台湾と香港の繁体字の違いについて詳しく紹介します。

台湾と香港の繁体字の違い

上でもお伝えしたとおり、台湾では「北京語(繁体字)」、香港では「広東語(繁体字)」が主に使われています。そのため、話し言葉や発音と比べると、書き言葉は似ている点が多いのは事実です。とはいえ、台湾と香港では、文字の“字体”こそ同じですが、それぞれ異なる話し言葉が表記文字に影響を与えているため、単語や表現などに違いが現れます。また、繁体字は簡体字のように統一されていないことから、漢字の用法にも違いが見られます。

例えば、「大衆」という言葉ですが、台湾の繁体字では「大衆」と表記するのに対して、香港の繁体字では「大眾」と表記します。また、香港で「あなた」は「你」と表記しますが、台湾では「汝」という特殊な表記をします。これらはただの一例にすぎません。台湾と香港の繁体字は、実際には表記方法が大きく異なります。また、香港は台湾と比べて、外来語を用いることが多いという傾向もあります。

台湾の繁体字の翻訳はプロの翻訳会社へ

今回の翻訳コラムでは、台湾と香港で主に使われている「繁体字」について紹介しました。世界で最大の話者人口を誇る中国語は、グローバル化が進むにつれ、翻訳の需要が高まっている言語のひとつです。しかし、話者が多いからこそ、国や地域によって言葉や文字に違いがあるため、翻訳を依頼する際には注意が必要です。具体的には、中国語翻訳を依頼する際には、翻訳後の文章を使用する国や地域をしっかりと翻訳会社へと伝えておく必要があります。

中国語翻訳は、翻訳者によって対応できる字体や方言が異なります。そのため、台湾で使用する文章の翻訳を外注する場合、幅広い国や地域に対応できるプロの翻訳会社への依頼がおすすめです。翻訳会社JOHOでは台湾で使用される中国語への翻訳サービスを提供しています。お問い合わせの際に、「台湾語」と指定をしていただければ、しっかりと台湾で使われている繁体字への翻訳をすることが可能です。台湾で使用する文章の翻訳をご検討の方は、ぜひお気軽に翻訳会社JOHOにお問い合わせください。

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