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翻訳マネージャーコラム

中国ではまるでバレンタイン?世界の七夕

2021年06月20日

七夕は日本だけ?

7月7日は七夕ですね。七夕は、天の川を挟んで離れ離れになったの織姫と彦星が唯一会うことが許される日という物語を背景に、日本では色とりどりの短冊に願い事を書いて、笹に飾るという風習があります。実はこの七夕、中国が発祥の地で、それが台湾、日本、韓国、ベトナム、そしてブラジルにまで広まり、各地で独特な風習が行われているのです。そして、日本のように短冊に願い事を書いて笹に飾るのは、日本と、日系人が広めたブラジルでのみのようです。

七夕の伝説

天の川の両岸で輝く、織姫(織女)と彦星(牽牛)の物語は、中国で生まれました。古く漢の時代の文献に、この物語が確認されています。星の名前で言うと、織姫星はこと座のべガのことで、彦星はわし座のアルタイルを指します。その真ん中に光輝く銀河があり、それが天の川と呼ばれます。

簡単に物語を説明すると、天帝の娘である織姫は、彦星を紹介され、恋に落ちます。そして二人はめでたく夫婦となりましたが、二人が怠けて仕事をやらないため、天帝が怒り、一年に一度しか会えないようにした、というストーリーです(諸説あり)。少し自業自得なところがありますが、離れ離れなカップルが年に一度会えるというロマンチックさは、多くの人の共感を呼んだことでしょう。

世界の七夕

アジアを中心に、世界中でも七夕を祝う習慣があると述べましたが、ここでは日本と中国、そしてブラジルにおける七夕を詳しくご紹介します。

日本

七夕は奈良時代に、中国から五節句の一つとして伝わりました。短冊に願いごとを書いて笹に飾る風習は、江戸時代から始まったもので、日本独特のものです。当時は皇族の宮中行事として行われていたようで、書の良しあしを競うという一面もありました。当時の七夕飾りは、軒下に飾るのではなく、屋上に竹をたてていたようです。

七夕には日本各地で七夕イベントが開催されます。中でも、江戸時代から続く仙台七夕まつり、流行性を取り入れた湘南ひらつか七夕まつりなどが有名です。カラフルな七夕飾りがつるされ、多くの人で賑わいます。現代日本の七夕は、神事の側面は薄れ、地元の商店街の集客を目的としたイベントが主流となっています。

中国

日本では7月7日に祝う七夕ですが、中国では旧暦を用いるため、日本と実際の日にちは異なります。毎年、日にちは異なりますが、新暦で言うと8月初旬に祝います。

もともとの七夕節は、女の子が裁縫や刺しゅうがうまくなるように祈る日で、女の子のお祭りという意味合いもありました。たとえば、暗闇で針に糸を通すという願掛けを行い、器用になれるようにと願ったといいます。他にも中国の地域によって、さまざまな儀式や行事が行われていました。しかし、しだいにそのような伝統行事の側面は薄まっていき、今ではほとんど行われなくなっているようです。

現在の中国では、「織姫と彦星が年に一度だけ会うことを許された日」というロマンチックな部分が独り歩きし、七夕がバレンタイン化しています。七夕には男性から女性にプレゼントを贈ったり、恋人どうしのディナーやホテルといったデートをする日という位置づけになっています。男性からのプレゼントの一番人気は赤い薔薇で、他にも紫陽花やカーネーションなども人気のようです。七夕は中国では、第二のバレンタイン、愛情節などと呼ばれ、七夕商戦が熱く繰り広げられています。

ブラジル

1979年に、宮城県人会を中心として、サンパウロ仙台七夕祭りが初開催されたのがきっかけで、現在では日系ブラジル人のみならず、サンパウロ市のカレンダーに載るほどの大規模な七夕イベントが行われるようになりました。7月7日前後の週末2日間で開催されます。

仙台市の七夕祭りが有名なように、ブラジルでも仙台のような大きなくす玉付きの飾りが多数見られます。出店が多く立ち並び、和太鼓、日本舞踊、空手パフォーマンスなど、日本文化を披露する場でもあります。遠く離れたブラジルでも、仙台の七夕スピリットが受け継がれ、賑やかなイベントが行われていることに日本人としては喜びを感じますね。

翻訳はプロの翻訳会社へ

今回の翻訳コラムでは、日本の七夕および世界の七夕についてご紹介しました。発祥の地である中国が、本来の伝統的風習が薄まりバレンタイン化していること、ブラジルという離れた地で、日本の伝統が受け継がれていることなど、非常に興味深いですね。

このような国々の文化や風習の違いが文章に与える影響は軽視することはできません。そのような文書の翻訳においては、該当する国の文化的背景、宗教的背景といった知識を有した翻訳者による翻訳が理想です。

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